【Strike】ボードゲーム『ストライク』の最適戦略について検証してみた
こんにちはこんばんはCdaatです。
先日以下の記事で『ストライク』の最適戦略について数値検証を行いましたが、いくつかの仮定を含んでいたので本当にこの戦略が正しいのかを検証してみました。
■前回の記事
検証方法
以下の条件でゲームプレイを行ってくれるプログラムを作成してぶん回しました。
・プレイヤーはルールにのっとり2~5人でプレイする。
・各プレイヤーは決められた戦略に沿って行動し、その戦略は必ず成功するものとする。(いわゆるしょんべんや、ダイスの出目変更失敗は発生しない)
検証パターンは以下の通りです。
・プレイヤーの思考パターンは以下の4パターン
① 前記事で相手の期待値も含めた最適戦略を取る。
② 自分のダイスの損得のみを考えた戦略をとる。
③ アリーナのダイスが2つ以下の場合はパスする。また、ダイスの出目を変更しない。
④ アリーナのダイスの出目を変更せず、パスをしない。
・2~5人のプレイヤーそれぞれで、何番目のプレイヤーがどの戦略をとるかを4パターンすべての組み合わせで検証する。
・各組合せについて10000回ゲームを行う。
検証結果 ~全体の考察と組み合わせのピックアップ~
検証結果を全パターン記載すると冗長なので、いくつかの組み合わせでピックアップして確認していきたいと思います。
なお、特に記載がない場合は、これ以降の核戦略は検証パターンの思考パターンに記載した数字にのっとって省略して記載します。
※期待値最適戦略は①と記載するなど
また、各プレイヤーの手番順序は左から1番目2番目...としています。
01.すべてのプレイヤーが同じ戦略をとる
順番の優位性を調べるためにすべてのプレイヤーが同じ戦略をとった場合の勝率を確認しています。
結果は以下の通りです。
・2人プレイ
| 戦略 | ① | ① |
| 勝利数 | 5072 | 4928 |
・3人プレイ
| 戦略 | ① | ① | ① |
| 勝利数 | 3308 | 3152 | 3540 |
・4人プレイ
| 戦略 | ① | ① | ① | ① |
| 勝利数 | 2365 | 2240 | 2668 | 2727 |
・5人プレイ
| 戦略 | ① | ① | ① | ① | ① |
| 勝利数 | 1879 | 1726 | 2015 | 2151 | 2229 |
2人の時は優位性はほとんどないですが、人数が増えるとあとにプレイするプレイヤーのほうが勝率が高くなっています。
これは単純にすべてのダイスが×だった場合は純粋に最初のプレイヤーからダイスがなくなっていく、つまりたくさん振る機会があるほうが不利だということを示しているかもしれません。
上記のピックアップはパターン①のみに限定していますが、いずれのパターンもこの傾向は変わりませんでした。
02.パターン②の優位性を確認する
パターン②は自分のダイスの損得を考えた場合の思考パターンです。
このパターンで特に考えていない戦略に対してどれぐらい優位に立てるのかを確認してみます。
・2人プレイ
| 戦略 | ③ | ② |
| 勝利数 | 1811 | 8189 |
・3人プレイ
| 戦略 | ② | ③ | ③ |
| 勝利数 | 7761 | 798 | 1462 |
| 戦略 | ② | ② | ③ |
| 勝利数 | 5740 | 3531 | 750 |
| 戦略 | ② | ③ | ② |
| 勝利数 | 3132 | 638 | 6251 |
・4人プレイ
| 戦略 | ② | ③ | ③ | ③ |
| 勝利数 | 7408 | 489 | 842 | 1261 |
| 戦略 | ② | ③ | ② | ③ |
| 勝利数 | 4324 | 412 | 4815 | 449 |
| 戦略 | ② | ② | ② | ③ |
| 勝利数 | 4334 | 2656 | 2542 | 468 |
・5人プレイ
| 戦略 | ② | ③ | ③ | ③ | ② |
| 勝利数 | 1795 | 228 | 491 | 834 | 6652 |
やはり適当に投げているだけよりも勝率は大きく上がることがわかりました。
また、複数人プレイで、同一戦略を取っている人がいるときにその二人で勝率に有意な差があるのが面白いところです。
勝率が高くなっているところは共通して前の人が弱い戦略を取っています。
これは弱い戦略ではAllInの発生確率が極端に少なく、自分が不利な場面で回ってくる可能性が低いことから勝率に差が出ていると考えられます。
また同一の弱い戦略を取っているプレイヤー同士でも勝率に差があることがあります。
これは直前のプレイヤーが強い戦略をとることで不利な状態でダイスを振ることが多いことに由来していると考えられます。
特に5人プレイ時に②パターンのプレイヤーが直前プレイヤーが強い戦略か弱い戦略かで50%近い勝率の差が出ているのが驚きです。
03.パターン①の優位性を検証する。
いよいよ前回記事で「最適戦略」と言ってしまった戦略の検証をしてみます。
・2人プレイ
| 戦略 | ① | ③ |
| 勝利数 | 7438 | 2562 |
| 戦略 | ① | ② |
| 勝利数 | 6201 | 3799 |
・3人プレイ
| 戦略 | ① | ① | ② |
| 勝利数 | 4575 | 2990 | 2436 |
| 戦略 | ① | ② | ② |
| 勝利数 | 4181 | 2055 | 3769 |
| 戦略 | ① | ③ | ③ |
| 勝利数 | 7305 | 919 | 1786 |
・4人プレイ
| 戦略 | ① | ② | ② | ② |
| 勝利数 | 3056 | 1467 | 2582 | 2895 |
| 戦略 | ① | ② | ① | ② |
| 勝利数 | 3098 | 1620 | 3321 | 1961 |
| 戦略 | ① | ③ | ③ | ③ |
| 勝利数 | 6815 | 538 | 948 | 1699 |
・5人プレイ
| 戦略 | ① | ② | ② | ② | ① |
| 勝利数 | 1634 | 1058 | 1989 | 2385 | 2934 |
| 戦略 | ① | ③ | ③ | ③ | ① |
| 勝利数 | 1537 | 295 | 543 | 1152 | 6473 |
| 戦略 | ① | ② | ① | ③ | ② |
| 勝利数 | 2585 | 1280 | 2589 | 425 | 3121 |
①のパターンは②のパターンよりもほとんどの場合勝率が高く、やはりこれが強力な戦略であったことがわかりました。
しかしながら、あまり考えていないような戦略に対しては②のパターンのほうが優位性が高いようなので、相手を見た戦略の最適化が必要になりそうです。
また、①②のパターンが入り混じっているところでは手前のプレイヤーが③戦略の時に②のパターンが①のパターンの勝率を上回っています。
このことからプレイする順番も非常に重要であることがわかります。
結論
検証結果の通りやはり前記事の最適戦略は非常に有効な戦術であることがわかりました。
しかしながらそれだけではなくプレイする順番とひとつ前のプレイヤーの戦略によっても勝率が変わってしまうので、
・できるだけ後ろの順序
・できるだけ弱いプレイヤーの後に自分の手番が来るようにする。
という盤外戦術も必要になりそうです。
おわりに
前回の最適化戦略については実験ができていなかったのもあって本当に最適なのか不安でしたが、これをもって検証できたので安心しました。
これらの戦略をもとに皆さんも良きボードゲームライフをお楽しみください!!
最後に検証に使用したソースコードと全組み合わせの勝率の表を置いておきます。
ソースに間違いがあった場合はコメントいただければ幸いです...
https://github.com/Cdaat/Strike/blob/4110f17fbf1b3a2c4dbfe4f36ca8a8daa9ce8b08/Strike.py
・全組み合わせ表
※2025/3/21追記
さらに全組み合わせの戦略についてシミュレーションしました。